腹を立てない方法

車を運転していると、傍若無人な輩が運転する車のために不愉快な思いをすることがある。
無理な追い越しなどされる方は、無用な危険にさらされるのだから、気を悪くするのも当然である。
しかし、運転中にイライラするのは余計に危険を招くことにもなりかねない。

そこで、こう考えてみてはどうだろう？

暴走するにはきっと訳がある。
人様に迷惑をかけてまで先を急ぐ理由は・・・。

”トイレ”である。

そう、その運転手は、今まさに己との戦いの真っ最中なのだ。
人間の誇りと尊厳を賭けた壮絶な戦い。
決して負けるわけにはいかないのだ。
幾度も押し寄せる巨大な波のごとき攻撃を前に、たった一人での戦いは苦難を極めるのは明白。

そうとなれば、同じ人間として応援すらしたくなる。
いや、人道的観点から考えても応援すべきなのだ。
猛スピードで走り去ってゆく姿に対して「グッド・ラック！」と。

もし・・・

高速道路で、その運転手が次のパーキングエリアにいなかったら・・・。
一般道で信号に止められ、脱力した様子で歌を口ずさんでいたら・・・。

彼は負けたのかもしれない。