今回は、アクスルキャリアの中のベアリングを押さえるインナーカラーを作ります。
端が潰れ気味 |
ベアリングのインナーは高炭素鋼でこのインナーカラーは普通の軟鉄。
高炭素鋼は固いので力が加わると割れますが、軟鉄は曲がります。
って事で、軟鉄で出来た元のインナーカラーは左右からの締め付けが加わった事で、端っこが潰れてきていますね。
切断面にはカッターの切り損なった跡が残っていたりして、面の精度の低さは流石です。
グラグラだわ、潰れるわで、アクスルのダブルナットを締めても緩むのはコレが一因かなぁ?
っていうか、こんなの使ってたら締め付けの際にベアリングが壊れるわ。
材料入手! |
チャチなインナーカラーの代わりになる良さげな材料を探していたところ、父が近所の頼みで手摺を付けた時の材料が余っていました。
内径は最適。
厚みもそこそこある。
材質はステンレス!
ステンレスは不銹鋼と呼ばれ、鉄とクロムとニッケルの合金で、鉄よりも固く、重く、錆びにくい特性を持っています。
重い点さえ除けば、ベアリングの高炭素鋼に対抗するには良さげな材料です。
重い点さえ除けば、ベアリングの高炭素鋼に対抗するには良さげな材料です。
よし、強奪。
早速、加工します。
先ほども書きましたが、ステンレスは固いので、カッターを使ってもなかなか切れませんし、すごい速さでみるみる刃が減っていきます。
やっと切れた・・・ |
せっかく新造するわけですから、どうせなら元の物よりも精度の高い物を造りたいと思います。
両端から締め付けた時に、面がぴったりつくように円の面を平らかつ平行になるように、ヤスリで削っていきます。
ノギスで測って精度が確認できたら完成です。
ただの鉄パイプを作るだけなのに結構大変ですね。
さて!何とかできました!
比べてみると元の物よりも厚みがあり、丈夫そうです。
速度センサー用の磁石を装備 |
が・・・どうしよう。
色々考えた結果、元のインナーカラーを切ってガイドを作り、100円ショップで入手したネオジム磁石を取り付けることにしました。
元のインナーカラーを輪切りにして、約120度の角度ごとに穴を開けます。
一ヶ所に割りを入れて、新しく制作したインナーカラーに圧入!
おっ!これだけでも意外にしっかり止まりますね。
あとはガイドの穴に2種混合の接着剤で磁石を接着。
ガイドも一応接着剤でズレ止め。
あとは組むだけ! |
あとは組むだけなのですが、接着剤が完全に乾くまでお預けです。
使っているのが2種混合の接着剤なので、配合が良ければ驚くような強度が出るんですが、悪いと上手く固まらない。
それだけが不安要素。
ベアリングの組み込み時に、せっかく作ったカラーを入れ忘れるとかいうような、間抜けな失敗しないようにしなきゃ。
草刈りの足とはいえ、今のゴロゴロするベアリングじゃなくて、新しいベアリングで走りたいなぁ~。
初めまして!中華バギーのインナーカラーの磁石について調べていてたどり着きました!
返信削除バラす前に内部の構造がわかって助かりました!
数々の改造や修理の記事も参考にさせていただきます。
ブログを書いてくださってありがとうございました!
中華バギーは100%壊れるから、技術習得にはいいよね!
削除私も先人の方々の記事で勉強しつつなので、何かしら参考になったのならうれしいです。