こちらで荒神とは素戔嗚命(すさのおのみこと)を指し、荒ぶる神を祀り鎮める事によって、災害が起こらないように願うお祭りです。
今回はその神楽に行ってきました。
色々書いていきますが、地方による漢字の違いや、単なる私の間違いもあると思いますので、そこはひとつご容赦を。
| 神殿神事 | 
| 猿田彦命(さるたひこのみこと) | 
神事にあたって、邪なるモノを払います。
和太鼓1つを主な音楽としており、ほぼゼロ距離で演奏がなされるため、和太鼓の振動がズドンズドンと体に響きます。
これはヘタな豪華演奏なんか要りませんわ~。
これはヘタな豪華演奏なんか要りませんわ~。
| ビシッ! | 
昔は神楽が舞えるように、格天井の奥の間がある家まであったりしました。
| 長刀ブンブン! | 
先にも書きましたが、ホントに近いです。
目の前で手加減無くブンブン振り回します。
| 白蓋神事 | 
綱1本で白蓋(びゃっかい)を四方に操る技がすごい!
神々は四方上部の御幣に降臨すると考えられています。
| 神様いらっしゃ~い | 
ブレが欲しいシーンなんかはシャッター速度を抑え気味にしてみましょう。
いよいよ、神代神楽の始まりです。
「天岩戸開き」
日本神話では有名な「天岩戸開き」です。
ざっと言うと、弟神の素戔嗚命(すさのおのみこと)による度重なる悪業(わるさ)により、引きこもりニートになってしまった姉神の天照大神(あまてらすおおみかみ)を更正させるというお話。
まぁ・・・チョットだけ嘘です。
| 思兼命に相談中 | 
| 天鈿女命(あめのうずめのみこと) | 
天児屋命・ 天太玉命「それは名案!」
天鈿女命「うぉぅうぉぅ☆いぇぃいぇぃ☆」
| 手力男命(たちからおのみこと) | 
「天岩戸開き」では手力男命です。
太鼓の音楽さん相手にボケまくります。
昔から続く伝統芸能ですからね。今では不適切用語と言われる言葉もバンバン出てきますが、難しい長台詞だけではなくて、観ている人が楽しめる要素が盛り込まれているのが、芸術然としていなくてとても良い。
| 岩戸を開く! | 
| 天照大神 顕現! | 
世の引きこもりニートの親御さんは参考になさってください。
「国譲り」
| 餅投げ開始! | 
現場の一体感がすごい。
| 餅が私を直撃す! | 
痛てーよ!痛てっ!痛ててててっ!痛てーよ!
餅の弾幕が私を直撃。
| 国譲りの会談中 | 
| 大国主命 暗殺未遂事件 | 
キレ易い若者の天津神両神が大国主命に襲い掛かる!
大国主命も打出の小槌で応戦。
| まてぇ!こりゃー! | 
国譲りでの茶利役はこの神様。
問答の末、両神が自分より高位の神であることを知り平身低頭。
自分が仲介して話を付ける事に。
| こうしてみては如何でしょうか? | 
ではひとつ、呼んで参れ。
| いなし走る! | 
| 事代主命 | 
色々習合した結果、親子揃って福の神。
| 出雲の国あげます。 | 
| 武御名方命 | 
武器を様々に持ち替えての合戦に!
| 勝負! | 
様々な武具を操る鬼神として表現されているあたり、壮絶な強さだったのでしょう。
| 長い合戦の後 | 
信州の諏訪神社に祀られることになる。
古事記などでは情けないやられ方で描かれていますが、勝った側がそう書きたくなるくらい苦戦を強いられたのでしょうね。
備中神楽では武御名方命に好意的な表現になっています。
太鼓の音楽さんが武御名方命を応援したりするので、天津神両神がキレたりします。
「大蛇退治」
いよいよ神楽の大トリ「大蛇退治」です。
時系列で言うと「天岩戸開き」と「国譲り」の間のお話。| 素戔嗚命(すさのおのみこと) | 
出雲の国に降り立った。
| 面の造形が良い | 
APS-Cクロップで同じ画角とは言え、17-55mmでは望遠側が弱くなり、おまけにボケが少ない。
どう頑張ってみても 24-70mmの70mmの方が多くボケるのは必至。
パンフォーカスだけだと記録写真っぽくなっちゃうので、すこし遊んだ絵も収めたいんですよ。
| お頼み申す | 
聞けば、干ばつの折、雨を恵んでくれたら娘を差し上げると祈ったところ、それを聞きつけた大蛇が雨を降らせては娘を呑み、また翌年に雨を降らせては娘を呑んで、八人の娘がとうとう最後の一人となってしまったと嘆く。
娘を助けたいとの願いに、素戔嗚命は「自分が娘と婚約すれば、大蛇は我が姉達の敵となる」として、大蛇退治を引き受ける。
| 奇稲田姫 | 
大蛇を退治するまでの間、八重垣をつくり、その身を隠させる。
| まっつぁ~ん!!! | 
本演目の茶利役かつ酒造りの守護神、松尾明神(まつのおみょうじん)登場!
大蛇を酔い潰す 毒酒 醸造を請け負う。
登場と同時に、歌をメインにした話芸や時事ネタで場を沸かせます。
多分、主人公より人気があるよ。
| 酒造り | 
室尾明神(むろのおみょうじん)と木名玉明神(くしなたまみょうじん)と共に酒造り。
造るのは「神変奇濁八塩折之酒」が八千石。
昔話によく出てくる神変鬼毒酒は、善なる者には力を、邪なる者が飲めば力を失うと言います。これもその類いでしょう。
濁酒は濁り酒。どぶろくの事ですね。
| できたよー | 
神変奇濁八塩折之酒 八千石が完成し、いよいよ大蛇退治です。
| 八岐大蛇登場! | 
目は鏡の如く輝き、背には山を負い、腹は赤くタダレている。
名を八岐大蛇(やまたのおろち)という。
八百万(やおよろず)という言葉からも分かるように、「八」という数字は沢山という意味があるので、大蛇も八頭ではなくて多頭と考えるのが妥当でしょうね。
| 毒酒をゴクリ | 
| えいや! | 
酒に飲まれる酔っぱらいは最低です。
そこへ斬りかかる素戔嗚命。
| 決戦! | 
唸る天羽々斬剣(あめのはばきりのつるぎ)!
眼前で繰り広げられる、巨大な大蛇との大迫力の演舞!
八畳の舞台を所狭しと暴れ回る八岐大蛇。
背後にあるデジタルテレビも全然気になりません!
| 大蛇獲ったどー! | 
それにしても、大蛇の造形がたまらん出来栄えです。
このシーンは、もっとローアングルから撮れば良かった。
アングルファインダーが無いと体勢がきついけど。
| 八岐大蛇ぐるんぐるん | 
| 背景をもっとボカしたいな。 | 
そうびしますか?
>いいえ
この宝剣は天照大神に献上するそうです。
脚摩乳命(あしなづちのみこと)による喜びの舞で幕。
映画のエンドロールのような感じで、平穏な時間が流れてゆきます。
備中神楽には他の演目もあるのですが、こちらでは主にこの三演目が奉納されています。
時はそろそろ日が変わる頃。
日没から延々見続けましたが、見どころ満載で良かったですよ。
ってことで、長々と書きましたが、お付き合いありがとうございました。
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